病気が原因かも【口臭の原因】

その口臭病気が原因かも!口臭に症状が出やすい病気

 

 いくら歯磨きをしても、うがいをしても、口臭サプリを試しても、口臭が全く改善されない……。

 

もしも、そんな状況で悩んでいるのなら、口臭の原因をもっと深く探った方がいいかもしれません。

 

 口臭の原因は、口の中だけに潜んでいるわけではありません。

 

実は、体内の内臓が細菌、ウイルスに侵されていると、それが口臭の症状の原因になることがあるのです。

 

もちろん、口の中の病気が原因のこともあります。

 

 臭いの種類によって、隠れている病気が分かる場合もあります。

 

 口臭の原因になりやすい病気はどんなものがあるのか、見ていきましょう。

 

  1. 口腔内の病気

1-1.歯周病(歯槽膿漏)

 口腔由来のひどい口臭のほとんどは、歯周病が原因だと言われています。

 

 歯と歯茎の間が歯磨きでうまく磨けていないと、そこに細菌が溜まり、出血したり、膿が出たり、炎症を起こしたりします。

 

痛みは、ないのがほとんどです。

 

 放置しておくと、歯と歯茎の間に、歯周ポケットと呼ばれる隙間ができます。最終的には歯を支えている骨が溶け、歯茎がブヨブヨとし、歯がグラグラし出します。

 

最終的には歯が抜けることもあります。

 

 異常が起こっている歯と歯茎の間には、多数の細菌が潜んでいます。

 

ここに溜まったものは歯垢(プラーク)といい、細菌の塊のことで、ネバネバとしています。

 

口の中には数百種類もの細菌が存在していますが、歯垢1mgの中にはなんと10億個もの細菌がいるといわれています。

 

これらの細菌が、悪臭のもとになるガスを発生させるため、口臭の原因になるのです。

 

 歯周病は痛みが起こりにくいため、自覚症状がない場合が多いのですが、日本人の成人の約8割がかかっているといわれています。

 

口臭の原因になっている可能性は高いと言えます。

 

1-2.虫歯

 タマゴが腐ったような臭い(硫黄臭)がする場合は、虫歯が原因かもしれません。

 

 虫歯とは、細菌によって歯のエナメル質が溶かされている状態のことです。放置しておくと、溶けて穴になった場所に食べ物のカスが溜まり、それが細菌によって分解されることで臭いが発生します。

 

 また、歯垢も、穴に溜まりやすくなっています。

 

通常は1日2回の歯磨きで十分に落とせますが、虫歯の穴の中の歯垢は完全には除去しきれず、歯にぴったりとくっついてしまいます。

 

この状態になると、セルフケアでは歯垢が取れないため、口臭の改善は見込めません。

 

 神経まで腐ってしまった酷い虫歯の場合は、特に強い臭いがします。

 

2.体の中の病気

2-1.胃ガン、食道ガン

 ドブのような臭いや、タマゴが腐ったような臭いがしていませんか? 

 

とても酷い口臭がする場合は、胃ガンや食道ガンの可能性があります。

 

ガンによって胃腸系の臓器の働きが弱まると、食べたものが正常に体内に吸収されなくなります。

 

吸収されずに残った食べ物は、体の中で発酵してしまい、悪臭を持つガスを発生させます。

 

ガスは血液に混ざり、肺から呼吸として排出されています。

 

悪臭を持つガスが呼気に混ざっているため、それが口臭という症状として現れてくるのです。

 

また、壊死したガン細胞も、臭いを発生させる原因になります。

 

2-2.逆流性食道炎

 逆流性食道炎とは、胃酸が食道に逆流してくる病気です。

 

喉の違和感や酷い胸やけなどがある場合は、炎症が起こっている可能性があります。

 

 胃酸が食道にのぼってくるため、胃酸の酸っぱい臭いがします。

 

 暴飲暴食によって脂肪分を多く摂りすぎると、脂肪の消化に関わるホルモンが大量に分泌されます。

 

そのホルモンが食道の筋肉を緩めてしまうため、胃酸が逆流しやすくなります。

 

また、たんぱく質が多い食品を食べ過ぎると、消化に時間がかかるため食べ物が胃の中に長時間溜まったままになります。

 

すると、胃酸の分泌量が多くなり、胃酸が逆流しやすくなります。

 

猫背などで姿勢が悪い人も、注意が必要です。胃を圧迫するような姿勢は、胃酸の逆流の原因になります。

 

加齢に伴う胃や食道の筋力の低下などが原因で、胃酸が逆流しやすくなる場合もあります。

 

2-3.糖尿病

口臭が酸っぱい臭いの場合は、糖尿病の可能性があります。

 

糖は人体にとって必要不可欠なものです。しかし糖尿病になると、インスリンの分泌が不足するため、糖の代謝がうまくいかなくなります。

 

代謝がうまくいかないと、糖を使うことができないため、体は代わりにたんぱく質を使うようになります。

 

その際に、ケトン体という物質が生成されますが、ケトン体に含まれるアセトンは酸っぱい臭いを持っています。

 

アセトンが血液に混ざることで、その臭いが肺に運ばれ、口臭の原因になります。

 

2-4. 肝硬変、肝臓ガン

強いアンモニア臭がする場合は、肝硬変や肝臓ガンの可能性があります。

 

 肝臓は、体内で発生した有害なアンモニアを分解し、解毒する役割があります。

 

しかし肝臓の動きが病気によって衰えると、アンモニアが正常に分解されないという状態になります。

 

分解されずに体内に残ったアンモニアが、血液中に溶け出すため、口臭の原因になります。

 

3.病気が原因の口臭を改善する方法

3-1. 口腔内の病気

 どんなに丁寧に歯磨きをしているつもりでも、磨き残しがあると、歯周病や虫歯の原因になります。

 

どちらも自覚症状が出ている頃には悪化していることが多いので、定期的に歯科で検診を受けるようにしましょう。

 

 奥歯は通常の歯ブラシだと磨き残しが出てしまうので、奥歯用の小さな歯ブラシを使うことをおすすめします。

 

3-2.体の中の病気

 口臭の原因になる体内の病気は、命に関わる重篤な病気が多いので、独特の口臭がいつまでも続くようなら、すぐに病院で検査を受けましょう。

 

  体内の病気が原因の口臭は、歯磨きやサプリでは治りません。病気そのものを完治させましょう。

 

4.口臭の原因に気を付けよう

 口臭が気になると、まずは歯磨きをしてみたり、サプリを試したりするのが普通だと思います。

 

サプリは様々なメーカーから沢山の種類が販売されており、サプリの種類と原因がピッタリ合えば、サプリの効果が現れます。

 

 サプリをいくら試しても治らない口臭がある場合は、病気を疑ってみるべきです。

 

どの病気も、放置しておくと悪化の一途をたどります。

 

タマゴの腐ったような臭いや酸っぱい臭いなど、明らかにおかしな口臭がする場合は、すぐに病院に行きましょう。

 

 口臭の種類から、だいたいの病気を推測することができます。口臭は、病気のサインでもあるのです。

 

体が発しているサインを見逃さないようにし、口臭の元となっている病気を治すようにしましょう。

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